脳内のアセチルコリンの働きを高めて認知症の症状を抑える薬アリセプト

アリセプトはアルツハイマー型認知症の治療に用いられる薬です。

アルツハイマー型認知症の発症メカニズムについては未だ解明されていませんがいくつかの仮説が存在します。

その中の1つがコリン仮説というものです。

この仮説では脳内の神経線維の変化によって脳内で働く神経伝達物質の1つであるアセチルコリンの量が少なくなっていて、これが記憶を司る部位に起こるとアルツハイマー型認知症を引き起こすという仮説です。

アリセプトはこの仮説に基づき、脳内のアセチルコリンの働きを高めるために開発された薬です。

アリセプトの有効成分ドネペジルは脳内に移行するとシナプス間隙においてアセチルコリンの分解酵素であるコリンエステラーゼの働きを阻害します。

そうするとシナプス間隙に存在するアセチルコリンの量が増加し、記憶を司る脳組織が活発に働くようになります。

こうすることによってアルツハイマー型認知症の更なる進行を抑えることができます。

ただこの薬はすでに神経が変性し脱落した状態になったものを元通りに戻すことはできません。

あくまで進行を抑制するだけにとどまります。

この薬は最初は1日3mgから開始し、1~2週間後に5mgに増量し、場合によっては5mgに増やして4週間以上経過後に10mgに増量することができます。

徐々に増やしていくことが原則となっています。